JOURNAL du Mini-z & ★☆M

ミニッツカップファイナリストの備忘録ブログ。

ディメンション

ディメンションとは、クルマの全長・全幅・全高・ホイールベースなど車体周りの寸法のこと。クルマの大まかな特性はこれによって決定されます。ショートホイールベースのクルマはよく曲がる、車高が高いとロールが大きい、などはディメンションによるクルマの特性です。自分の思う通りにコントロールできるクルマにセッティングし、ドライヴするためには、ディメンションを把握しておくことが大切です。

クルマは「走る・曲がる・止まる」の3つの要素から成り立っています。それぞれは複雑に関係しているのですが、ディメンションから大まかな方向性を見ることができます。

仮にトレッド以外すべて同じディメンションのクルマがあるとします。(ここでは、ホイールベースはMR02EXのMMと同じ98mm、トレッドはミニッツのナローおよびワイドのフロントに±0.0mmのナローホイール装着した状態での数値とします。)このときのホイールベーストレッドの比率は

ホイールベース : トレッド トレッドを1とした場合のホイールベースとの比率
98mm : 58mm 1.69 : 1
98mm : 63mm 1.55 : 1

となり、トレッドの広いクルマは相対的にホイールベースが短くなるため、クイック方向になるはずです。単純にホイールベースが長いだけでは、コーナーのアンダー傾向特性に寄与するわけでないということが伺えます。上記の比率をミニッツに当てはめてみると、

ボディ ホイールベース トレッド(フロント) ホイールベースを1とした場合のトレッドとの比率
Porsche 906 86mm 56mm 1 : 0.65
Sauber C9 102mm 66.2mm 1 : 0.65

となります。つまり、その他のディメンションが同じであるならば、2台は同じ特性になる、というわけです。

実際にはボディによってオーバーハングや全高・重量も違いますし、さらにはスクラブラジアスやレバー比などの変化によって特性は複雑に表出してきます。また、路面にギャップがある場合、ホイールベーストレッドの相違は乗り上げた際の角度のつき方に影響があるので、同じディメンションであっても走破性に違いが出てきます。

ディメンションを理解し有効なセッティングをすることで、物理的サイズにとらわれずフィーリングのよい、また速いクルマを作ることができると言えます。セッティングとドライヴの前に、クルマの身体測定からはじめてみるのもよいかもしれません。