JOURNAL du Mini-z & ★☆M

ミニッツカップファイナリストの備忘録ブログ。

ドライブ周波数について

ミニッツ2.4GhzシリーズはICSセッティングというデジタルセッティングが可能です。そこではステアリングスピードやゲインなどのステアリングに関する項目とジャイロセッティング、イナーシャなどのセッティングができます。その中の、ドライブ周波数という項目(#DRIVFREQ)についての詳細です。

ICSセッティングの説明書には「一般的に、lowはトルクを増しますが燃費は悪くなり、highに設定すると高効率、低燃費になります。」とあり、走行時間の長いミニッツにあってはレース時間を考えてもlowの設定がパワーが得られ、よいような印象があります。ですが、実走行ではモーターによってhighの設定の方がタイムが出ることも少なくありません。その差は走行直後に分かるぐらい顕著な場合もあります。これは、ドライブ周波数がモーター特性やドライビングとの相性に関わっているからです。

ミニッツの速度制御には、モーターへの電流供給を一定時間のうちどのくらい電圧ONにするか、という方法(Pulse Width Modulation)が使われています。これは、一定時間Tにおいて低速域ではON時間が短く、高速域ではON時間が長く、という制御方法で、最高速でON時間が100%にならない限り、モーターへの電流供給がない時間が存在します。その間、モーターは慣性で回り続けています。

ドライブ周波数は、この場合のTの時間を変更するものです。ドライブ周波数が低い(low)場合、Tは長くなり、高い(high)場合、Tは短くなります。ミニッツの場合、low=1.2 / Middle=2.5 / High=5.0Khzという設定値になっていますので、同じスロットル位置においてドライブ周波数をlowからmiddleに変更すると、Tは半分の時間になるわけです。ですが、T内でのON時間とOFF時間の比率は変わりません。

このように、ドライブ周波数を小さくすると、1周期内でのON及びOFFの時間が共に長くなり、ドライブ周波数を大きくするとその逆になります。ドライブ周波数が低いときは1周期内でのONの時間が長いため、瞬時に大きな加速力(大きな電流)を得ることができますが、OFF(惰性で回転する時間)の時間も長いため、微妙な速度調整が難しくなります。逆に、ドライブ周波数が高いときは、1周期内でのONの時間が短いため、瞬間的な加速力は弱くなりますが、OFFの時間も短いため、微妙な速度調整が可能となります。

ドライブ周波数は大小それぞれ一長一短があるため、実際に走行した上でご自身のベストな値を模索してみてください。

ちなみに、エンドポイントアジャスト、というプロポ側の設定がありますが、これは、ドライブ周波数の電圧供給時間が100%になるスロットルのポイントを調整するもので、ずれているとスロットルを全開にしてもドライブ周波数の電流供給時間が100%にならなかったり(マシンの最高速が落ちている状態)、全開にする手前で100%になってしまったり(細かなスロットル操作がしにくい)します。あわせて調整するようにしましょう。