JOURNAL du Mini-z & ★☆M

ミニッツカップファイナリストの備忘録ブログ。

走行後のメンテナンス

昨日のレースで走ったマシンたちを少しずつチェック&メンテナンスしています。

メンテナンスとは整備・維持・保守・点検・手入れ、といった意味です。メンテナンスはマシンを走行前と同じ状態にする作業で、走行前と異なる状態になるようなことはセッティングになります。メンテナンス時に、よかれと思って手を入れてしまうこと(たとえば、今までしていなかったボールベアリングの脱脂をしてみた、フリクションプレートを研磨してみた、ガタをなくした、など)はマシンの状態を変えてしまうことになり、次回走行時に走行前と同様のフィーリングを得られないこともあり、注意が必要です。

マシンのコンディションを一定にする、というのは意外と難しく、エキスパートでも同じパーツで2台のシャシーを組んでも同じフィーリングにならない、というのはよくあることです。ですので、まずは1台のマシンを同じコンディションで走れるようにメンテナンスができるようになる、ということが大切です。というのも、同じコンディションを保つ、同じコンディションで走るというのはセッティングはもちろん、ドライビングのスキルアップやレースに向けて重要な要素だと考えるからです。

走行後のメンテナンスという話題からは少し脇道に逸れますが、自身がレースに臨む際、マシンを2台用意する場合はサーキットコンディションやレイアウトが読みにくいレースなどの際、異なるグリップやレイアウトに合わせたセッティング・フィーリングの異なるマシンを準備する場合のみで(時間の限られたレースの現場でフィーリングの似た2台のどちらを使用するかといったマシンセレクトに悩むことは効率が悪く、マシンがコンディションやレイアウトに合わない時はセッティングでの対応を基本にします。セッティングの変更ができることも大切なスキルで、その幅・引き出しの多い方はレース巧者と言えます。)、通常は1台のマシンと、交換頻度の高いパーツや現場でのメンテナンスに使用するケミカル(タイヤやダンパーオイル・クリーナーなど)、走行不能にならないためのスペアパーツ(樹脂製を使用している場合に破損率の高いナックルやアッパーカバー・モーターマウントやスペアのビス類など)のみを用意しておくケースがほとんどです。マシンがトラブルに遭った際に元に戻せる、というのもメンテナンススキルが活きるシチュエーションですね。

写真は昨日のレースでドライヴしたコンパクトクラスのVW Golf GTi。クラス優勝車ですが、以前「ビギナーの方向け:ミニッツでサーキット走行をするための基本パーツ」で紹介させて頂いたパーツとボールデフ、MR-030以降のミニッツに装着可能なジャイロのみの構成のごくシンプルなマシンです(速いクルマと装着するオプションパーツの数は比例しません。)。シンプルな構成はメンテナンスの容易性とコンディションの安定化に寄与します。

今回のメンテナンスでは

シャシーの傷みがないか
・タイヤ径がレギュレーション内かつ理想の状態になっているか
・キングピンやナックルの汚れによる動作の変化がないか
フリクションプレートの汚れによる動作の変化がないか
・サスプレートに割れがないか
・モーターマウントの割れやシャシーとの取り付けに歪みがないか
・配線に異常がないか
・各部ビス・ナットにゆるみがないか・適正トルクになっているか
・ピニオン・スパーギアに異常がないか
・ボールデフの状態変化がないか

といった項目を確認しました。慣れてくると自然と必要箇所に目がいくようになりますが、それでもフロントボディマウントのビスが緩んでいるのに気づかなかった、とかホイール内側のクラックに気づかなかった、といったエラーもよくあります。はじめのうちはもちろん、チェックシートなどを用意してもよいかもしれません。実車のメンテナンスチェックシートと同じですね。

メンテナンスの道具は「ビギナーの方向け:ミニッツに必要な工具類」をご参照ください。

特にマシンを所有してすぐはマシンをあれこれ触りたくなりますし、セッティングを変更してドライヴフィールの違いを感じることもRCの大きな楽しみではありますが、あくまでメンテナンスはメンテナンス、セッティングはセッティング、自分が何のためにマシンに触れているかを忘れずマシンコンディションを整えていきましょう。