JOURNAL du Mini-z & ★☆M

ミニッツカップファイナリストの備忘録ブログ。

MZW419 / MZW420:フロントアッパーアームブレイスセット(I + II)

【効能】
本製品を装着することでフロントサスペンション部のジオメトリー変化を抑え、フロントタイヤの路面追従性とコーナリング時の操縦安定性が向上します。

【説明】
京商ミニッツ開発室ブログでもインプレの紹介があった、いわゆる調律パーツです。ブレース(Brace)とは支柱の意で、用途は上記説明書記載の文面どおりです。

MR-030のアッパーアームはサスシャフトで固定されていますが、ガタがあり、外力が加わったときに本来の取り付け角度と違うジオメトリ(トー角が変化してしまう)になってしまいます(イン側はフロントが広がり、アウト側はリヤ側が広がる)。これはロールによってかかる加重量によってコーナリングが変わるということで、各コーナーの進入時のスピードとコーナリング中のスピード・加重移動により、異なるステアリングコントロールが求められることになります。説明書にあるコーナリング時の操縦安定性とは、このステアリングコントロールの変化の抑制です。

前述のとおり、コーナリング時には外力によってアッパーアームが変形またはジオメトリ変化するため、アッパーアームブレイスのないマシンはアッパーアームの変形・ジオメトリ変化後から曲がり始めます。それに対して、アッパーアームブレイスはアッパーアームの変形・ジオメトリ変化を抑制するため、ステアリングパワーがそのままタイヤへ伝わることとなり、装着前よりもステアリングレスポンスの向上感やクイックな操作感、後曲りだったマシンの特性が薄くなったりするように感じることがあるかと思います。また、レスポンス向上はニュートラル近くでのビクつきの原因になるかもしれません。僕のマシンの場合はありませんでしたが、これが生じる際はプロポ側でニュートラル域を広めに設定する必要があるかもしれません。

フロントアッパーアームブレイスは、どんなコーナーでも同じステアリングフィーリングを再現し、操縦安定性を向上させるパーツです。これは、走行時(最終的にはレース)でのミスを減らすことに繋がります。総じてマシンのクイック感は増すことが多いと思いますが、アンダー傾向を好む場合でも、基本的にはこのパーツを装着した状態でのアンダー傾向セットを探る方がよいかと思います。もともとステアリングレスポンスのよいMR-030に、更なるレスポンス向上をさせるパーツの装着ですので、コントロールのシビアさを感じることがあるかもしれませんが、その際、個人的にはICSセッティングでステアリングスピードを落とすなどの方法がよいのではと思います。

【注意】
フロントアッパーアームブレイスIでは、車高調整時のスプリング長調整などによってアッパーアームがアームブレイスに干渉することがあるようです。

フロントアッパーアームブレイスIでは、Cカーでの使用時にボディと干渉することがあるようです。