コラム:せっかくアドバイスをするのなら、受けるのなら
とある方が、初心者の方に
「自分が思うセッティングをあれこれ言うことは簡単。だけど、それがその人に合うかどうか分からないから自分で試してみて。」
とアドバイス下さったそう。
確かにそれぞれドライビングが違うのは当然。だから、自分のドライビングに合うものを人に押し付けることはしない。というスタンスは、こうしたホビーの中によくあるお節介とは異なる、ある部分では的を得た意見だなとも思えます。
しかし一方では、何をしたらいいか分からず困っているひとに、自分で頑張って。と投げ捨てる言葉でもあり、また、あなたにアドバイスできる一般的・普遍的なノウハウを持ち得ていない、という自分の薄っぺらさを露呈してしまう言葉であるとも感じます。
何事においても、秀でたスキル・テクニックを持つひとが何かを掴んでいることは間違いありません。ですが、そうした人のすべてが掴んだものを理解し言葉にまとめ、正しくひとに伝えられる人だとは限りません。
アドバイスを受ける側も、相手の物事への理解の深さを感じて、腑に落ちる言葉を伝えてくれる相手のアドバイスを仰ぐことが大切です。
速い人だけが師になれるわけでなく、言葉だけで師になれるわけではない。
心技体を磨いてゆくこと、伝わる何かを得てゆくこと。そして分かちあえるつながりを育むこと。RCというホビーの醍醐味のひとつかなとも思います。